自炊】目黒公郎 『間違いだらけの地震対策』旬報社:2007年発行ゆえ,津波の予測が含まれていないので,少し古いかな,と思いつつ。けど,防災の総論~各論として,非常に有用だった。特に,“「健常者=潜在的災害弱者」の認識”

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⇒シミュレーションに自分がケガをした場合も想定するというのに感心。

ざっと,気になった項目を挙げると

• 地震直後の一四分以内に亡くなった方は約九ニパーセント。実際は地震発生直後の五分問程度で、同様な結果
• 犠牲者の九五パーセント以上が建物の影響で亡くなった
• 一二・ニパーセントの人たちは生きている状態で火事に襲われた
• 「地震災害における最大の課題は火災である」と考えるのは間違い
• 建物の耐震性が高く、建物被害を減らすことができれば、初期出火件数を大幅に減少できた
• 耐震性能の低い安アパートに住んでいた若者が犠牲になった
• 負傷の原因としては、家具や電化製品などの下敷き、ガラスや金属などの破片によるものが七割
• 誤った認識……「乾パンの賞味期限」や「毛布の数」が一番大切なものではない
• スイスから災害救助犬:防災の専門家の立場からすれば、当時の状況を前提にすれば、私も入れないと判断したと思います。検疫をはじめとして、受け入れ体制が整っていなかった当時に、他の対応業務が山積みのなかで、さらに救助犬を受け入れるために発生する仕事量と、受け入れたことで期待できる成果などをトータルに評価しての判断です。
• 毎回三、四頭の救助犬を派遣していますが、実績としては0~2名ほどの遺体を発見
• 地震の時に亡くなった人を「地震の犠牲者」と呼ぶことが多いのですが、彼らは地震で亡くなっているのではありません。構造物が彼らを傷つけたり殺している
• 「健常者=潜在的災害弱者」の認識をもっていますか?
   災害時には、日ごろの健常者が簡単に災害弱者になる
• その眼鏡やコンタクトレンズが揺れのなかで紛失し、被災屋内の中でスペアが見つからない。そういう条件でもう一度目黒メソッドのマスを埋めてみて下さい。君は右腕を骨折したという条件で、君は左足をくじいてしまったという条件で記入して
• 防災関係者の顔でいる時間は、自分のもつ時間全体の二〇パーセントほど
• 以前はよく「この情報はオープンにすると、クレームが出た場合に具体的な対応策がないから無責任になるので出せない」といった言葉を聞きました。これはまったく逆です。
• 「行政によるインセンティブ制度(公助)」、「耐震補強実施者を対象とした共済制度(共助)」、「新しい地震保険(自助)」を提案
• 耐震強度偽装問題で発覚した耐震性に問題のあるマンションは、全国で一〇〇~二〇〇棟のレベルです。一方、この問題とは無関係の既存不適格のマンションやホテル、事務所ビルなどは、全国で一五〇万棟あります。実に一万倍の規模です。さらに既存不適格の戸建住宅は少なくとも一〇〇〇万棟
• 持ち家が被災し、仮設住宅に入った後に、住宅再建をされた人への支援額が大きく、全壊住宅世帯で一世帯当たり最大一〇〇〇万円、半壊世帯でも同様に九〇〇万円を超えるお金が使われました(表1)。もちろん被災者個人のポケットに入ったのではなく、彼らを支援するために使われたので、支援を受けた被災者もこれだけの額の支援を受けた実感はありません。
• 住宅メーカーに新しいビジネスモデル「自社の建物が将来の地震時に被災した場合に、無料で再建します」を提案しました。最近ようやく、これを採用するメーカーが出てきました
• トルコでは、一九九九年の地震でも、これらの建物が壊れ、約一万八○○○人の犠牲者が出ました。にもかかわらず耐震補強はまったく進んでいません。理由は地震で壊れた持ち家にたいして、行政が新しく恒久住宅(仮設住宅ではない)を建てて供与する制度のため
• 特に重要な三つの対策(被害抑止力、被害を軽減するための事前の備えと災害対応、適切な復旧・復興)。 この三つのなかで特にどれが重要かと言えば、私は一も二にもなく、被害抑止力である
• テレホンカードは停電時には使えませんので、一〇円硬貨による通話になります。兵庫県南部地震の際にも一〇円硬貨の公衆電話が多いに利用されました。ただしコインがすぐにいっぱいになり、しかも回収作業が十分できずに、結果的に使えなくなってしまった公衆電話が多かった反省から、現在では、大規模な地震などの災害が発生した場合には、硬貨がなくとも通話可能なシステムとなりました
• 防災マニュアルは、細かな約束事のファイルではない。行動を拘束するものでもない。
• 現在の一般的な状況は、マニュアルに従っていれば、後で責任を問われなくてすむ、書いてあるとおりにしていれば、自分の立場が後々問題になることはない、というもの

 心配されている被災者支援費用の巨大化が進捗しているように思える。&氏の提案する効率的な自助・共助・公助システムは聞こえてこないな~(ρ_;)

 同じく,同著者&同発行所の『東京直下大地震生き残り地図-あなたは震度6強を生き抜くことができるか?! 23区の倒壊・火災・避難危険度がひと目でわかる-』も自炊。

  大鹿靖明『ヒルズ黙示録-検証・ライブドア-』朝日新聞社は読んだだけ。(^_^;) ⇒「ふと油断したときに強襲され,殺意を持ったリンチが果てしなく続いた」が,秀逸。(まだ,続いている,のかな?)

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